ハクビシン駆除業者の無料調査とは?内容・当日の流れ・トラブル時の相談先

ハクビシン駆除業者の無料調査とは?内容・当日の流れ・トラブル時の相談先

 
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執筆・監修者
山中貴弘
ハクビシン駆除専門メディア「ハクビシン駆除プラス」を運営
害虫害獣の駆除歴13年。プロの視点から被害対策のアドバイスを、わかりやすくお伝えします。

「今住んでいる家にハクビシンが住み着いた」「屋根裏に何か動物がいる」と気付いたときにハクビシン駆除業者に相談の問い合わせをする方も多いでしょう。

電話やメールで状況を伝えると、業者は経験をもとに被害や動物の正体をある程度想定することができます。

しかし実際に現場を見ると「ハクビシン以外にも害獣がいた」「屋根裏以外にも被害を受けていた」など様々なケースがあります。

そのため業者は相談の問い合わせを受けると、現地調査を行なった上で被害状況を把握し、対策や駆除にかかる費用を見積もりします。

そこで、今回はハクビシン駆除業者の現地調査の内容と当日の流れ、調査当日までの準備物、万が一トラブルとなった場合の相談先について解説します。

この記事を読むことでハクビシン駆除前の調査内容を理解し、駆除依頼から当日の対応や作業開始までスムーズに行うことができるでしょう。

ハクビシン駆除業者の現地調査内容

ハクビシン駆除業者 現地調査内容

害獣駆除を適切に行うためには、どんな害獣が何匹住み着いていて、どういう経路で侵入しているのかを把握することが必要になります。ハクビシン駆除業者のプロの調査員が、害獣の残した様々な痕跡から駆除に必要な情報を一つ一つ拾っていきます。

ハクビシンもしくは、その他害獣の種類を特定

まず、住み着いている害獣が何なのか特定を行います。主な手がかりは以下の三つです

  • 足跡(形状で判断する他、付着箇所から害獣特有の行動と照らし合わせて推測する)
  • 糞の状態(大きさや内容物など特徴をチェック。ハクビシンの場合は果物の種が多く混入している)
  • 目撃情報・鳴き声(姿を目撃したり鳴き声を聞いたりした場合は特徴の聞き取りを行う)

これらの情報を照らし合わせた上で特徴を把握し、種類を特定します。ハクビシンは食性や住処の選び方などがアライグマと共通するところがあるため注意深く特定を行います。

屋根や外壁など家周りの足跡を追って侵入経路を特定

害獣が家屋に住み着いている場合、必ず家の周りに足跡がついています。ハクビシンは高いところを好む特徴があり屋根裏に巣を作っていることが多いため、外壁や雨どい、屋根瓦などに侵入口まで点々と足跡が続いています。

屋根裏の糞尿から個体数を特定

糞は情報の宝庫です。特にハクビシンはねぐらの中の一箇所にため糞といって糞尿を集めておく習性があります。

  • 家族構成(何匹住み着いているのか)
  • 子供の有無
  • どの程度の期間利用されているのか

糞の量、サイズ、風化具合などを見てこのような様々な情報を入手することができます。

自動撮影カメラを設置して行動を特定

住み着いてから日が浅いときや、雨で足跡が洗われてしまった場合など様々な理由で痕跡がなかなか見つからず侵入経路が不明な場合があります。巣の入り口の特定が難しい場合は、必要に応じて対策としてカメラを設置し、ハクビシンが行動する夜間の動きをチェックします。
庭や畑、屋根などに設置し、1日〜数日かけてハクビシンの足取りを追い、侵入経路の特定を行います。

天井や雨どいなど家屋の破壊箇所の修繕内容の有無

ハクビシンの出入りや糞尿による家のダメージを確認します。ハクビシンが住み着いたことによる被害の一例にはこんなものがあります。

  • 糞尿が天井板に染み込み劣化することでシミができたり悪臭を発したりする
  • 屋根裏に侵入するため隙間に体をねじ込み、壁の穴を広げてしまう
  • 壁の中・屋根裏の断熱材をちぎって巣の材料にしてしまう

このような家のダメージを一つ一つチェックしていきます。駆除作業と合わせて修繕を提案される場合もありますが、見積もりが高額になる場合は駆除作業のみの依頼も可能です。予算オーバーであれば駆除業者に相談しましょう。

現地調査当日の流れ

ステップ

現地調査の目的は、害獣被害の全容を明らかにし、必要となる対策と施工内容を導き出すことです。現地調査当日、具体的には次のような順序で作業が実施されます。

①駆除業者の到着

まず調査当日、申し込み時に伝えた日時に駆除業者が訪問してくれます。調査を依頼した会社によっては、加盟店や委託会社といって作業を委任された地元の駆除業者がやってくることもあります。社名が違う場合も慌てないようにしましょう。

②状況の聞き取り

到着した業者の担当者から、現状について聞き取りがあります。自宅で発生している被害や、起こっている現象を口頭で伝えましょう。

  • 被害に気付いたきっかけは何か
  • どんな痕跡が残されているのか
  • どのような被害が出ているのか
  • 最も困っていることは何か

など、具体的にどういった状況なのかを説明します。調査が手早く進む助けになりますので、小さなことであっても気になることは相談すると良いでしょう。

他にどんな点を伝えれば良いのか不安な方は、下記のハクビシン被害チェックリストを参考にしてみてください。

③害獣の足取りを調査・巣への入口を調査

住人から聞き取った内容をもとに、実際の害獣の足取りを調査します。プロとしての経験からハクビシンの活動場所を予測し一つ一つチェックした上で、足跡や被毛などの痕跡を追い、天井裏や床下に作った巣の入り口を探索します。夜用カメラを設置してハクビシンの行動を監視するときなど、場合によっては日をまたいでの作業をおこなう場合もあります。その場合業者はいったん引き上げ、翌日から3、4日後に再訪となります。

④床下・屋根裏などに立ち入っての調査

侵入口を特定し巣穴を発見したら、実際に巣の中に立ち入って中の被害状況を調査します。このとき、業者が屋根裏に入って現場の被害を確認しようとしない場合、駆除作業開始後に想定していなかった作業を追加請求される可能性がありますので注意が必要です。

悪徳業者の見分け方については、以下の記事で詳しく解説しています。

⑤被害の全体像を把握・処置の決定

家屋周辺と屋内の巣穴の調査で、被害の具体的な原因と現象、どの程度の規模で発生しているのか全体像を把握します。この調査結果をもとに対策として必要な作業内容と優先順位を決定、依頼主に報告を行います。

調査当日までに自分で準備・確認できること

家の図面・間取り図

現場の調査員は害獣駆除のプロですので、全て任せてしまっても害獣駆除作業は可能です。しかし訪問までにいくつか準備しておくことで調査時間の短縮になり、希望を適切かつ円滑に伝えるのに役立ちます。

要望を事前に洗い出してメモしておく

聞き取り調査の際に要望を過不足なく全て伝えられればそれで良いのですが、調査員とスムーズにコミュニケーションを取るためにも要望は事前に洗い出しておくようにしましょう。

  • 立ち入って欲しくない場所がある
  • 子供・ペットがいるので薬剤の使用に注意して欲しい
  • 殺処分には抵抗があるので箱罠での捕獲ではなく追い出しで対応して欲しい
  • 作業中の騒音が気になる

など、不安なこと、して欲しくないことがあれば相談に乗ってもらえるのでまとめておきましょう。

予算を決めておく

事前に駆除にかける費用を決めておきましょう。優良業者であれば不要な作業を提案してきたりはしませんが、想定していた内容より被害が深刻だった場合など、まとめてみたら思ったより高額見積もりになってしまった、なんてこともあり得ます。そうならないために予算の上限を決めておき、調査依頼の際に伝えておくようにしましょう。

家の図面・間取り図を用意しておく

家屋の作りは外から見ただけではわからないことも多いです。もし家を建てたときの図面や、間取り図があるようなら調査時に業者に見せるようにしましょう。家の構造を把握できれば、経験からハクビシンの侵入しやすいポイントを推測でき、調査もスムーズに進みます。

家の中で起こっている被害・現象を記録しておく

可能であれば害獣の痕跡を記録しておきましょう。

  • エサにされた野菜や果実の食害痕の写真を撮っておく
  • 住み着いている動物の鳴き声・足音を録音しておく
  • 足跡の写真を撮っておく

このような記録があれば、早期に害獣の特定につながる他、侵入経路の予想も立てやすくなり作業がスピーディーに進みます。

現地調査終了から駆除作業完了までの流れ

ステップ ゴール

現地調査が終了した後、業者から被害状況の報告と施行内容の説明があり、問題なければ契約・実作業という流れになります。実作業がいつになるかは業者と依頼主のスケジュールにもよりますが、最短で調査終了後すぐの施行が可能です。

反対に他の業者との相見積もりをしたい場合であれば、見積もりをもらって契約は再度検討することも可能です。状況に応じて使い分けてください。調査終了から駆除作業完了までの流れは次のようになります。

①被害状況の説明

調査を終えた業者から被害状況の説明があります。

  • どんな動物がいるのか
  • 建物や住宅の被害はどの程度か
  • ダニ・ノミなど害虫はいるか
  • 侵入経路はどこか
  • どのくらいの期間利用されていたのか

など、調査によって判明した結果が報告されます。

②見積書の作成・施工内容の提案

被害報告の後はお金の話になります。追い出しや清掃・修繕など駆除作業にかかる諸々の費用を算出し、書面にまとめてくれます。もし提案された時点で予算を上回ってしまっている場合は交渉してみましょう。可能な範囲で作業内容を簡略化する、若干であれば値引きするなど柔軟に対応をしてくれる場合もあります。

③契約の締結

見積もりに同意できた場合、正式に契約を締結します。契約書の細かい内容はついつい読み飛ばしてしまいがちですが、多少時間がかかっても説明されていない内容が追加されていないか、よく読んで確認を行うようにしましょう。

④駆除作業の実施

契約締結が完了した後、実作業に入ります。作業開始時と終了時に立ち会っていれば、あとはずっと張り付いていなくとも問題ありません。もし作業内容が気になる場合は見ていることもできますが、害獣の追い出しや薬剤の散布中など、危険が伴う場合は離れているよう指示されることもあります。

⑤作業完了・アフターフォロー

無事ハクビシンの駆除後は消毒・糞の清掃をおこないます。掃除も終わればいったん作業は終了です。きちんとした業者であれば施工後数年間はアフターフォローとして再発を保証してくれます。何かあればまた遠慮なく連絡するようにしましょう。

契約・駆除内容・アフターサービスでトラブルとなった場合、どこに相談すればいいのか?

トラブル 相談

残念なことに、害虫・害獣駆除には一定数の悪徳業者が存在します。頼んでいない作業を勝手に施行された、契約書をよく読ませずに強引に判子をつかされた、高額な見積もりを提示され、有無を言わさず契約させられたなどトラブルは後を絶ちません。万が一害獣駆除でトラブルに陥った場合、どこに相談すれば良いのでしょうか。

消費者生活センター

一般には消費者センターと呼ばれており、業者対個人の契約の相談・苦情窓口となっている行政機関です。 消費者から相談を受け、専門知識に乏しい消費者に代わって該当トラブルに関する法律・規則などの情報収集、専門家への問い合わせなどを行なってくれます。また必要に応じて業者との間に入って指導をおこなったり面談を実施したりするなどトラブルの解決を手助けしてくれる消費者の強い味方です。

各地域の窓口は下記サイトよりご確認ください。
独立行政法人 国民生活センター|全国の消費生活センター等

日本司法支援センター(法テラス)

法テラスは、国が設立した法律トラブルの相談所・総合案内所です。プロの弁護士が常駐しており無料で法律相談ができるほか、訴訟に発展した場合の弁護士の紹介や、弁護士費用の立て替えなど法律トラブルに関する幅広いサポートを受けることができます。悪徳業者との話し合いが進まない・契約書を盾に要望を聞いてくれない場合など、専門のスタッフが相談に乗ってくれるので非常に心強い存在です。

■日本司法支援センター(法テラス)
受付時間:平日9時~21時 土日9時~17時
電話番号:0570-078374
日本司法支援センター(法テラス)

まとめ

以上、ハクビシン駆除業者の現地調査の内容と当日の流れ、万が一契約・駆除内容・アフターサービスでトラブルとなった場合の相談先についてご紹介しました。

最後に要点を整理すると以下の通りです。

  • 現地調査では主に「害獣の種類、侵入経路、個体数、行動範囲」を特定し、天井や雨どいなど家屋の破壊箇所の修繕内容の有無を確認する
  • 調査当日までに「予算を決める、家の図面・間取り図を準備する、被害・現象を記録しておく」ことで現場調査をスムーズに行える

ハクビシン駆除業者の現地調査は基本的に無料ですが、拠点から遠いエリアの場合は有料となることもあります。現地調査を依頼する際は、必ず「無料」もしくは「有料」なのか確認してください。

また害獣駆除業者の中には残念なことに悪徳業者も存在します。万が一トラブルに陥った場合、すぐに消費者生活センターもしくは日本司法支援センター(法テラス)に相談し、トラブルの解決策を手助けしてもらいましょう。

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