ハクビシン駆除の費用相場はいくら?料金事例や見積りが決まる要素を解説

ハクビシン駆除の費用相場はいくら?費用を安く抑えるコツも解説

 
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執筆・監修者
山中貴弘
ハクビシン駆除専門メディア「ハクビシン駆除プラス」を運営
害虫害獣の駆除歴13年。プロの視点から被害対策のアドバイスを、わかりやすくお伝えします。

ハクビシン駆除を業者に依頼したときの費用相場は、戸建ての天井面積が20坪で8~16万、40坪で20~35万程度が平均価格です。

ただし、被害状況・家の広さ・作業の難易度・ハクビシンの個体数によって変わってきます。

そこでこの記事では、実際の料金事例や見積りが決まる要素について紹介していきます。

【業態別】ハクビシン駆除の費用相場

ハクビシン駆除の費用相場について詳しく見ていく前に、ハクビシンを含む害獣駆除業者には以下の2つの形態があることを確認しておきましょう。

  • 駆除業者を紹介するだけの会社
  • 完全自社施工型の駆除業者

業者の形態によって施工までの流れが異なり、料金にも大きく関わってくるので、事前に依頼を考えている業者がどちらに当てはまるのかをチェックしてください。

加盟店のハクビシン駆除業者を紹介するだけの会社:最低価格は9,000~13,000円程度

ハクビシン駆除業者を紹介するだけの会社では、駆除の新規受付や顧客の対応を行いますが、現地での施工については加盟店の下請け業者にすべて任せます。全国的に加盟店を保有しているので、顧客に対して最適な地域の下請け業者を派遣し、低価格での駆除サービスを提供しているのが大きな特徴です。

広範囲対応かつ低価格という紹介会社特有のメリットがありますが、問い合わせをした時点では下請け業者がどんな業者なのか把握できないというデメリットもあります。また、紹介会社によっては駆除費用のほかに紹介料がプラスされることもあるので、低価格と謳っていても総合的に見ると高額になってしまうケースもあるので注意が必要です。

駆除業者を紹介する会社の駆除基本料金の相場は、安いもので9,000円から13,000円となっていますが、追加料金が加わると総額費用は完全自社施工型と変わらない金額になります。

完全自社施工型のハクビシン駆除業者:最低価格は15,000~30,000円程度

完全自社施工型の駆除業者は、受付から施工まで一貫して自社で行っています。そのため、問い合わせの時点で業者の実態が把握しやすく、最後まで安心して任せられるという特徴があります。

また、実際に施工する担当者を交えて話し合いをすることも可能で、ハクビシン駆除に関する不安や細かい部分での質問も、その場で解決してくれる点も大きな魅力でしょう。

完全自社施工型の駆除業者は中小企業がほとんどで、地域密着型など対応地域が限られていることが多いです。加盟店を保有する大手紹介会社の駆除費用と比較すると、最低価格は比較的割高になってしまう点がデメリット。安いものでも10,000円を超える基本料金となっています。

しかし、基本料金の最低価格は割高ではあるものの、作業工程による追加料金が加われば総額費用は紹介会社とほとんど差がない金額になることが多いです。さらに、自社施工型の駆除業者には知識や経験豊富な人材が多く在籍しており、接客や施工に対して丁寧に対応してくれる点が強みといえます。

【料金事例】ハクビシン駆除にかかる総額費用

駆除業者のホームページには料金の詳細が掲載されているものの、工程ごとに区切られて掲載されているので、結局総額はいくらなの?と感じてしまう方も多いでしょう。

そこで参考となるのが総額費用を公開している事例です。優良なハクビシン駆除業者は、これまで担当してきたハクビシン駆除事例をホームページなどで紹介しています。

自身の状態と照らし合わせてチェックすることで、近しい総額費用を確認できるのでおすすめです。ここからは、安い事例から高めの事例まで3つの事例を紹介します。

【事例①】ハクビシン駆除の総額費用:48,300円

施工内容 数量・詳細 単価 金額
ハクビシン捕獲 1頭
手取り
捕獲後、安楽死処分 捕獲作業
10,000-
安楽死(幼獣)
10,000- 20,000-
有害鳥獣捕獲許可 代行 東京都なので
10,000- 10,000-
点検口作成 1ヶ所 1ヶ所
15,000- 15,000-
侵入口遮断 エアコンスリーブ
1ヶ所 一式 1,000-
小 計 46,000円
消費税 2,300円
合 計 48,300円

引用:株式会社NEO|都内でのハクビシン捕獲作戦

害獣・害虫駆除を専門とする株式会社NEOが、東京都内で行ったハクビシンの捕獲&駆除の詳細です。築20年RC構造の2階建物件の天井裏にハクビシンが入り込み、物音がうるさすぎて眠れないという相談依頼が入りました。

エアコン室外機のスリーブ部分に隙間が見つかったので、ハクビシン捕獲&駆除料金と有害鳥獣捕獲申請代行費にプラスして、侵入口の遮断作業と点検のための点検口作成の料金が加算されています。

天井裏には糞尿被害が無く、断熱材が荒らされた形跡も無いので、総額48,300円で収まった事例です。

【事例②】ハクビシン駆除の総額費用:70,000円

ハクビシン駆除基本料金 20,000円
ハクビシン捕獲カゴ設置 20,000円
ハクビシン侵入口閉鎖トタン 8,000円
ハクビシン出入仕掛け 12,000円
糞清掃・消毒作業 10,000円
合計 70,000円

引用:株式会社トゥルーテック|ハクビシン駆除内容と料金

東北・関東・東海エリアを対象に、害獣・害虫駆除を行っている株式会社トゥルーテックのハクビシン駆除事例の詳細です。ハクビシンが床下部分から増築の繋ぎ目部分に侵入し、糞尿をしていたようです。

駆除基本料金にプラスして捕獲するための仕掛けやカゴ、侵入口を塞ぐトタンと清掃・消毒作業の料金が追加されて、総額70,000万円となりました。作業中にハクビシンの姿が確認されなかった場合は、確実に捕獲するために複数のカゴや仕掛けなどの料金がかかります。

【事例③】ハクビシン駆除の総額費用:200,000円

駆除日数: 半日〜1日

日付:2021.04.19

施工金額:200,000円

引用:ハクビシン駆除のホームスター|駆除実績

関東エリアを対象にハクビシンやアライグマなどの害獣駆除を行うハクビシン駆除のホームスターによる、ハクビシン駆除事例の詳細です。東京都の文京区に位置する2階建ての物件で、2階から大きな物音が聞こえたと相談依頼が入りました。

天井裏を確認したところハクビシンの糞を確認。さらに、ネズミの糞も発見したのでハクビシンと同時にネズミの駆除も行われたようです。動物は外にある給湯器のパイプ導入部の隙間から侵入しており、そのほかにも床下に換気口による隙間が9カ所あったので塞ぐ作業が行われました。

ハクビシンとネズミの駆除が同時に行われたうえに、侵入口の数が多かったため、総額200,000万円の費用がかかった事例です。

ハクビシン駆除の見積もり金額が決まる要素【6つ】

先述した事例を見てもわかる通り、ハクビシン駆除では物件の状態によって駆除の基本料金に追加料金が加算されます。

「ハクビシン駆除●●円~」と掲げる駆除業者もありますが、そういった場合は基本料金のみで追加料金が含まれていないことが多いです。

  • 屋根裏の糞尿被害の状況
  • 敷地面積の広さ
  • 侵入口の数
  • 罠や捕獲の有無
  • 高所作業かどうか
  • 業者と自宅の距離

追加料金の要素は業者によってさまざまですが、比較的多くの業者で取り入れられている定番の要素は以上の6つです。

屋根裏の糞尿被害の状況

ハクビシンによる被害のなかで、騒音問題に次いで多いのが糞尿被害です。庭などに糞尿がある場合は消毒のみで済ますことができますが、屋根裏など建物内に排泄された場合、最悪建物が腐敗してしまうこともあります。

特に被害を受けやすいのが断熱材。断熱材をかじって巣にしたり断熱材の上で糞尿をしたりと、ハクビシンが住み着いた天井裏では断熱材が無残な姿になっているケースが多いです。腐敗した断熱材は使うことができないので、処分をしたうえで新しい断熱材を用意するか依頼主と相談します。処分する断熱材の量が多ければその分費用がプラスされます。

また、天井が腐敗してしまった場合は天井張り替えなどの大がかりなリフォーム料金が別途発生します。排泄の跡が新しい場合は消毒だけで済むこともあるので、ハクビシンの気配を感じたらできるだけ早めに駆除依頼をすることが、費用を抑えるポイントです。

敷地面積の広さ

ハクビシン駆除の基本料金に大きく関わる要素が、作業範囲となる敷地面積の広さ。駆除業者の方で●●平米までは最低料金で作業を行うと決めていますが、一定の範囲を超えてしまうと基本料金が上がるシステムを採用している業者がほとんどです。

ハクビシンによる被害面積が広ければ広いほど、基本料金が上がり総額費用も高額になってしまいます。また、被害面積が少ない場合でも、ハクビシンの侵入口を探したり天井裏を捜索する手間などがあるので、作業を行う面積が広い場合でも基本料金が上がることもあります。

侵入口の数

ハクビシンを駆除しても、屋内へと侵入された入り口を塞がない限り、また別の動物が侵入してしまう恐れがあります。

そのため、駆除業者の方で侵入口閉鎖を行うのが基本です。ひとつの入り口あたり●●円と決めている業者が多く、侵入口が多ければ多いほど費用が上がってしまいます。

罠や捕獲の有無

ハクビシンを捕獲するための罠や仕掛けは10,000円を超えることが多く、設置するために必要な許可申請手数料も加算されます。さらに、捕獲した場合は駆除するための料金もプラスされるので、ハクビシンの数が多ければ罠の数が増えて総額費用も高くなります。

費用を抑えるために建物内にハクビシンの姿が確認されなかった場合は、建物内の消毒・清掃と侵入口閉鎖の作業で完了させることも可能です。しかし、屋内への侵入が無くなった代わりに自宅周辺を荒らされる可能性もあるので、基本的にはハクビシンを捕獲&駆除することが推奨されています。

高所作業かどうか

ハクビシンは電柱などの高所を移動することができる動物で、建物に侵入した後は天井裏に住み着くこともあります。そのため、ハクビシン駆除では天井裏での作業が多く、作業のしにくさや危険を伴う場合は金額が高くなることもあります。

業者と自宅の距離

ハクビシン業者の多くは都市部に本社を構えており、作業場所が遠方の場合は移動料金が費用に加算されることがあります。対応地域については業者の公式ホームページに掲載されていて、移動料金は事前に確認もできるので、前もって聞いておくと安心です。

また、ハクビシン駆除業者は全国的に展開されているので、できるだけ近場の業者を選び費用を抑えるようにしましょう。

複数業者にハクビシン駆除費用を比較するときの注意点

最後に、ハクビシン駆除費用を複数の業者で比較するときの注意点について解説します。ハクビシン駆除を申し込む場合は、1社だけに限らず複数の業者で見積もりを出してもらい、費用を比較するのがベターです。

優良業者もいますが、なかには費用を多く見積もって適当な施工を行う悪徳業者が存在するのも否定できません。そこで、悪徳業者に騙されず適正価格を把握するためにも、複数の業者で費用や業者の対応の仕方を比較して、信頼できる業者を見つけましょう。

見積書の金額は総額費用と異なる場合がある

あくまで見積もりでは大体の計算で行われているので、見積書の金額が絶対というわけではありません。

実際に現場を訪れて被害の状況を確認してから見積書を発行しますが、当日に何が起きるかは予測できないので、予期せぬ事態の料金が総額費用に含まれてしまうこともあります。

詳細な部分まで見積もりを出してくれるか

見積書に詳細な費用が記載されているかもしっかりとチェックしておきましょう。大雑把な内訳では後に追加料金がかかったときにどこに費用がかかったのか把握できなくなり、トラブルの元となります。

一体どこでいくらかかっているのか、詳細までしっかりと記載された見積書を出してくれるかも重要な比較ポイントです。

単位を間違わないようにする

他社と見積書を比較する場合、見積書に使われている単位を間違わないようにしましょう。作業面積や敷地面積を計算するときに、「平米」ではなく「坪」を使う業者もいます。どちらも面積を表す単位ですが、1単位の広さが異なります。

1平米は1m×1mの正方形の面積を表しており、1坪は約3.3平米なので1平米の約3倍もの広さです。たとえば、A「1,000円/1平米」とB「2,000円/1坪」では一見前者の方が安く見えますが、坪を平米単価に直すと後者は「606円/1平米」となり、Aよりも安くなります。

最近では平米表記が主流となっていますが、なかには坪を使う業者もあるので、単位を見間違わずに計算してから比較するようにしてください。

ハクビシン駆除費用は、春夏秋冬のシーズンで違いはある?

ハクビシンの活動は季節によって異なり、それに伴い駆除費用も変動することがあります。春には新しい巣を作り、夏には繁殖活動が活発になります。秋には冬に備えて食料を蓄え、冬には活動が低下します。

1. 春 – 新しい巣の形成と活動の活発化

春はハクビシンが新しい巣を作り始める時期で、活動が非常に活発になります。この時期になると、ハクビシンは新しい生息地を求めて移動し、人々の住むエリアにも現れることが多くなります。そのため、春はハクビシン駆除の需要が高まり、それに伴い費用も上がる傾向があります。また、春は植物が芽吹く時期でもあるため、ハクビシンが食料を求めて庭や畑に現れることもあります。これにより、農作物の被害も増加する可能性があります。

2. 夏 – 繁殖期と食料の豊富な時期

夏はハクビシンの繁殖期であり、また食料も豊富な時期です。このため、ハクビシンの活動がさらに活発になります。繁殖によりハクビシンの数が増加すると、駆除の難易度も上がります。その結果、駆除費用が高くなることがあります。また、夏は人々が外で活動することが多いため、ハクビシンとの遭遇も増える可能性があります。これにより、人々の生活に影響を与えることもあります。

3. 秋 – 冬支度と食料の蓄積

秋は冬に備えて食料を蓄える時期であり、ハクビシンの活動が活発になります。この時期になると、ハクビシンは食料を求めて広範囲に移動することがあります。そのため、秋もハクビシン駆除の需要が高まり、費用が上がる可能性があります。また、秋は果物が実る時期でもあるため、ハクビシンが果樹園に現れることもあります。これにより、果物の被害も増加する可能性があります。

4. 冬 – 休眠期と食料の不足

冬はハクビシンの活動が低下し、休眠に近い状態になることがあります。このため、冬はハクビシン駆除の需要が低くなり、費用が下がる可能性があります。しかし、冬でもハクビシンが活動を続けることがあります。特に、食料が不足すると、ハクビシンは人々の住むエリアに現れることがあります。そのため、冬でもハクビシン駆除が必要な場合があります。

ハクビシン駆除費用は、地域差で高くなることはある?

ハクビシン駆除費用は、地域によって大きく異なることがあります。都市部では人口が密集しているため、ハクビシンが住み着きやすい環境が多く、駆除の需要が高まります。そのため、都市部では駆除費用が高くなる傾向があります。

1. 都市部

都市部では、ビルや住宅が密集しているため、ハクビシンが住み着く場所が多くあります。また、人々の生活圏内にハクビシンが侵入しやすいため、駆除の需要が高まります。その結果、駆除費用が高くなる傾向があります。

2. 郊外

郊外では、都市部ほどビルや住宅が密集していないため、ハクビシンが住み着く場所が限られます。そのため、駆除の需要は都市部よりも低い傾向があります。

3. 田舎

田舎では、自然が多く、ハクビシンが住み着く場所が豊富にあります。しかし、人々の生活圏内にハクビシンが侵入することは少ないため、駆除の需要は低い傾向があります。その結果、駆除費用も低くなります。

ハクビシン駆除の保証は、どんな内容がある?

ハクビシン駆除の保証は、駆除後のトラブルを防ぐために重要な要素となります。

1. 保証あり

ハクビシン駆除を行った後に再発生した場合、無料で再駆除を行ってくれる保証がある業者も存在します。この保証は、顧客が安心して駆除を依頼できるようにするためのサービスであり、業者の信頼性を高める効果もあります。保証の期間や条件は業者によって異なるため、事前に確認することが重要です。ただし保証がある場合でも、ハクビシンの生態や生息環境によっては再発生のリスクが完全になくなるわけではありません。

2. 保証なし

一方で、駆除後の保証がない業者も存在します。保証がない場合、再発生した場合の対応は自己責任となります。そのため、保証がない場合は、駆除後もハクビシンが侵入しないように、予防対策をしっかりと行うことが重要です。

まとめ

野生動物との距離か縮まる昨今、田舎のみならず都市でも害獣による被害が多く報告されています。

ハクビシンによる被害を放置すると、さらに被害が拡大して二次被害の恐れも高まってしまうので、ハクビシンの気配を感じたらすぐに駆除業者に相談しましょう。

駆除費用は現場の被害状況が大きく関係しており、早期発見が費用を抑えるポイントとなります。

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