ハクビシンの空・地上の天敵は?天敵(音・匂い)を利用した撃退法も紹介

ハクビシンの空・地上の天敵は?天敵(音・匂い)を利用した撃退法も紹介

 
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執筆・監修者
山中貴弘
ハクビシン駆除専門メディア「ハクビシン駆除プラス」を運営
害虫害獣の駆除歴13年。プロの視点から被害対策のアドバイスを、わかりやすくお伝えします。

近年ハクビシンが都会や市街地にも出没し、住宅の天井被害や畑の農作物被害に悩まされている方も少なくありません。

例えば、屋根裏に棲みつき糞や尿によって天井にシミができたり、果樹園の果物をかじって荒らすなどのハクビシン被害を受けて途方にくれる方がたくさんいます。

ハクビシン被害で悩まされている方の中には、

  • 天敵(音・匂い)を利用して被害対策をしたい
  • ハクビシンが嫌いなものを利用して追い出したい

などの撃退法を知りたい方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回はハクビシンの天敵をはじめ、天敵を利用した被害対策、ハクビシンの嫌いなもの(匂い・音・食べ物・場所)について詳しくお伝えしていきます。

この記事を読むことでハクビシンの天敵や嫌いなものを理解し、ハクビシンの被害対策に役立たせることができるでしょう。

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ハクビシンの天敵は?

ハクビシンの天敵は「空」と「地上」どちらにも存在します。

空と地上の天敵は、

  • 空の天敵となるのが猛禽類(タカ・ワシ・フクロウなど)
  • 地上の天敵となるのがアライグマ・猫・犬・オオカミ

の生き物が代表的です。

すでにハクビシンの天敵となる生き物を飼っている人は、住居にハクビシンを近づけない対策ができていますが、天敵を飼っていない人でも天敵(音・匂い)を利用して被害対策をすることは可能です。

空の天敵:猛禽類

鷹

ハクビシンの天敵としてよく知られているのが猛禽類です。猛禽類(もうきんるい)とは、鋭い爪やくちばしがあるタカ・ワシ・フクロウなどの鳥が該当し、肉食である猛禽類にとってハクビシンは餌の一つでもあります。

ハクビシンの体長は大きめの成獣で1mを超えるので猛禽類の餌食となることは少ないですが、生まれてから活動するまでの0ヶ月~5ヶ月程の幼獣は、体長も小さく抵抗する力も弱いので猛禽類の餌食となりやすいでしょう。

また、猛禽類の鳥が天敵ということは身近にいるハトやカラスも天敵となるのか?と疑問に思われる方もいるかもしれませんが、ハトやカラスはハクビシンの天敵ではありません。

よって、空の天敵を利用してハクビシンを退治するなら猛禽類のタカ・ワシ・フクロウなどが有効と言えます。

猛禽類を飼っている人は少数派のため、ハクビシンの撃退法としては非現実的かもしれませんが、最近はペットでフクロウを飼育している人も増えてきているので、一つの手段として覚えておきましょう。

地上の天敵:アライグマ・猫・犬・オオカミ

ハクビシンを獲物として狙う猛禽類に対し、地上におけるハクビシンの天敵は生活圏や餌場を奪う存在です。

地上におけるハクビシンの天敵は、

  • アライグマ
  • オオカミ

の4種の動物が該当しますが、いずれも争いになればハクビシンを一方的に追い払うだけの力を持っているので、ハクビシンにとっては油断できない存在です。

アライグマ

アライグマ

アライグマはハクビシンにとって地上における一番の天敵です。

その理由は、

  • 住処が同じ(民家や神社の天井裏、廃屋など
  • 餌場が同じ(畑や果樹園の果物、小動物など)

このような共通点があるため、寝床を探して家屋に侵入したときや餌を探しに行ったときにアライグマに遭遇することが多く敵対関係にあります。

アライグマは体長60cm前後とハクビシンと似たような大きさをしていますが、性格は真逆で、ハクビシンは控えめで大人しいのに対し、アライグマは気性が荒く攻撃的で乱暴です。体重はハクビシンが3~4kg程なのに対し、アライグマは8kg程あり、アライグマの方が体格ががっちりしています。

そのうえ、アライグマはお気に入りの住処を見つけると、その場を独り占めしてしまう性質があり、狙ったねぐらに他の動物が棲み付いている場合は追い出してしまいます。

よって、ハクビシンもアライグマに住処を奪い取られることが多く、住宅難になったハクビシンが新しい住処を求めて次々に民家や神社の天井裏へと侵入してしまうというわけです。

ハクビシンは猫の匂いに敏感で近づかない習性があります。特にノラ猫の匂いは獣臭がするので苦手です。

猫をペットで飼っているご家庭では、猫の尿の匂いがハクビシン除けにもなります。したがって、猫用トイレをハクビシンが屋根裏への侵入経路としている天袋や点検口、床下収納庫の側に置いておくとハクビシン対策として有効です。

しかし、ハクビシンは猫の尿の匂いは嫌うものの、生まれたての子猫を見かけたら襲い掛かることもあるため、子猫を飼っているご家庭では注意が必要です。

猫と同様、ハクビシンは飼い犬や野良犬の尿の匂いを嫌います。尿の匂いでハクビシン除けになりますが、小型犬でも体重10kgを超えることもあり、体重3~4kg程のハクビシンと喧嘩となった場合でも体格差で勝るので、ハクビシンは追い払われてしまいます。

特に飼育されている番犬は、ハクビシンの姿を見かけると吠えて威嚇してくれるので住居への侵入を防いでくれます。

しかし、こちらも猫と同様、生まれたての子犬や対格差で劣る大人しい性格の子犬には、ハクビシンが襲い掛かることもあるため注意が必要です。

オオカミ

オオカミ

オオカミも天敵の一種です。

ハクビシンにとってオオカミの尿はとても苦手な匂いです。ホームセンターでは、オオカミの尿の匂いの効果でハクビシンを撃退する忌避剤(きひざい)が販売されています。

成分はオオカミの尿100%で製造されているものが多く、動物にも環境にも優しいので何一つ害とならずハクビシンを撃退することができます。

人間

人間もハクビシンにとっては天敵です。存在が見つかると被害対策や駆除されるため、人間は一番恐ろしい天敵だと言えます。

農林水産省の調査結果「2016年度のハクビシン農作物被害」によると、ハクビシンによる農作物への被害額は2000年代初頭から増加傾向にあり、2016年の段階では全国で4億2千万円にも及びます。


参照:農林水産省 | 野生鳥獣被害防止マニュアル

そのため、果樹農家をはじめハクビシン被害に直面している農家は、電気柵の設置による侵入防止や箱罠での捕獲を積極的に行っています。

農家にとっては迷惑極まりない厄介者ですが、ハクビシンにとっても人間は近づくと攻撃してくる危険な大型動物だと認識し、天敵として警戒されていることでしょう。

食性・縄張りがハクビシンと共通する動物

ハクビシンの天敵と呼ぶほどではありませんが、山間や都市部に生息する生き物の中にはハクビシンと生活圏が共通しており、たまに餌場や縄張りの一部が重複する動物がいます。

特にキツネやタヌキと遭遇する機会が多く、ゴミ捨て場や廃棄物置き場で出くわした場合は餌をめぐって争うことがあります。

キツネとの共通点は、餌となる甘い野菜・果物

キツネ

キツネは肉食寄りの雑食で、畑を荒らす野ネズミや野ウサギをよく食べるので、農家にとっては基本的に有益な生き物です。

ただ、しばしば畜舎に侵入してニワトリを襲ったり、畑に侵入して農作物を食べることがあります。農作物の中ではトウモロコシやビート、イチゴなどが好物のため、甘い野菜や果物を好んで食べるハクビシンとはライバル関係にあります。

タヌキとの共通点は、雑食性・食害現場

タヌキ

タヌキは雑食性です。野ネズミなどの小動物、コオロギやバッタなどの昆虫類、果物から屍肉、生ゴミまで何でも食べるため、ハクビシンとも餌場が共通することがあります。

タヌキはハクビシンと違って足の裏に毛が生えているので木登りは苦手です。木に登って収穫前の果実を食べることはあまりありませんが、地面に落下した果実や地面に集めた廃棄果物は好んで餌にします。

タヌキの大きさは尻尾を除いて60cm程度とハクビシンと同じくらいで、食性も共通しているため、食害現場だけ見るとタヌキかハクビシンかどちらの仕業なのか不明なことも多いです。

ハクビシンが嫌いなものは?

ハクビシンは雑食性で何でも餌にし、あらゆる環境に対応できる順応性がある厄介な動物です。ハクビシンに寄り付かれないために、苦手とする(匂い・音・食べ物・光)を駆使して被害対策を行っていきましょう。

ハクビシンが嫌いな匂い

ハクビシンが嫌いな匂いは、大きく分けると「天敵の体臭」と「刺激の強い匂い」があります。

1:天敵の体臭を利用した撃退法

オオカミ

ハクビシンは天敵の体臭(尿や糞)を嫌います。ハクビシンの被害場所や侵入口付近に天敵の尿を原料とした忌避剤を設置することで、ハクビシンを近づけさせない忌避効果が期待できます。

ハクビシンは天敵の中でもオオカミの尿が特に苦手な匂いなので、数種類ある忌避剤の中でもオオカミの尿を原料とした忌避剤が効果的です。忌避剤はホームセンターなどの日用雑貨店、楽天やアマゾンなどのネット通販で販売されているので誰でも簡単に購入することができます。

また、犬を飼育しているご家庭であれば、ブラッシングの際に抜けた毛をネットに集めて侵入経路に吊るすのも有効です。犬の毛を設置することによるハクビシンの忌避効果を実証した研究もあり、一定の効果が期待できます。

参考:ブドウ栽培園におけるイヌの被毛設置によるハクビシン食害防止 | 神奈川農技センター

可能であればハクビシンが主に活動する夜間に、侵入経路付近で犬の寝床を設けたり、犬を繋いでおくとさらに効果的です。

2:刺激の強い匂いを利用した撃退法

灯油

ハクビシンは刺激の強い匂いも嫌います。代表的なのはニンニクや唐辛子、灯油、木酢液の匂いが挙げられます。

木酢液(もくさくえき)とは、木炭を作るときに出る副産物で強烈な匂いを発する茶色い液体です。防虫や猫避けにも利用されているのでホームセンターでも取り扱いがあり、誰でも簡単に購入することができます。

これらの刺激臭を利用して、

  • ニンニクや唐辛子を潰したものをネットに入れて吊るす
  • 空き缶・空き瓶に灯油を入れて侵入経路に設置する
  • 木酢液を散布する

上記のように活用することでハクビシンを近づけさせない忌避効果が期待できます。

活用時のポイントとしては、定期的にチェックして取り替えを行うことです。長期間置いておくと気化してなくなったり、乾燥によって匂いが薄くなる場合があります。2〜3日に一度確認し、こまめに補充するのがベストです。

ハクビシンが嫌いな音

チェーンソー

ハクビシンは基本的にうるさい音を嫌います。モーターやブザー音、発砲音などの大きく激しい音をはじめ、掃除機などの機械音が苦手です。また、ハクビシンの天敵であるオオカミの鳴き声を利用するのも撃退法として有効です。

畑や果樹園では、ハクビシンの苦手な音を録音してレコーダーなどで流し、野菜や果物の被害対策を行っているところもあります。一方、住宅地で大きい音を出すと近所迷惑となるので別の撃退法が必要になるでしょう。

そんなときに役立つのが超音波機器です。害獣避けの超音波機器はハクビシンにも有効で、超音波なので騒音の心配もないので住宅地のハクビシン対策としてよく使用されています。害獣避けの超音波機器は、人間には聞こえない周波数に設定されていますが、小さな子供には聞こえることもあります。購入を検討されている方は使用上の注意を確認しておきましょう。

設置場所は、ハクビシンの侵入経路や庭、生ゴミ置き場付近に設置するのが効果的です。

ハクビシンが嫌いな食べ物

唐辛子

ハクビシンは雑食性で果物や野菜、生ゴミ、コオロギやバッタなどの昆虫、ザリガニ、カエル、ニワトリなど何でも餌にします。その中でも好物は甘く軟らかい果物のブトウやイチゴ、バナナ、イチジクですが、反対に苦手なのは唐辛子やミント系の匂いがきつい食べ物です。味見でかじろうともせず食べようとしません。

ハクビシンにとって唐辛子は嫌いな匂いでもあり、嫌いな食べ物でもあるので撃退法として最適です。庭や家庭菜園で野菜や果物を栽培したい方は、唐辛子やミントも一緒に栽培することで被害対策も行うことができます。

ハクビシンが嫌いな場所

青い光

ハクビシンなどの夜行性の生き物は、明るい光や、光が照りつける場所を嫌う傾向があります。特に青い光に対して強い拒否反応を示すため、青色LEDによるハクビシン避けグッズが有効です。

光を有効活用するポイントとしては、日によって設置場所や照射角度、点滅パターンを変更することです。同じパターンの光を連続して使い続けていると、ハクビシンが警戒しなくなり忌避効果が薄れてしまうことがあります。常に警戒心を与えられるよう様々な光のパターンを活用していきましょう。

まとめ

以上、ハクビシンの天敵をはじめ、天敵を利用した被害対策、ハクビシンの嫌いなもの(匂い・音・食べ物・光)についてご紹介しました。

今回の記事をまとめると以下の通りです。

      • 空の天敵:猛禽類(タカ・ワシ・フクロウなど)
      • 地上の天敵:アライグマ・猫・犬・オオカミ
      • 食性・縄張りがハクビシンと共通する動物(キツネ・タヌキ)
      • ハクビシンが嫌いな匂い:「天敵の体臭」と「刺激の強い匂い」
      • ハクビシンが嫌いな音:モーターやブザー音、発砲音などの大きく激しい音
      • ハクビシンが嫌いな食べ物:唐辛子やミント系の匂いがきついもの
      • ハクビシンが嫌いな場所:明るい光や、光が照りつける場所

ハクビシンの天敵をペットとして飼っていない方でも、天敵(尿・匂い)や嫌いなものを利用して被害対策をすることは可能です。

すでにハクビシン被害を受けている、自宅周辺でハクビシンを見かけたという方は、まず自分で被害対策を行いましょう。

それでも撃退できない場合は自治体へ報告して許可を受けるか、害獣駆除業者に依頼をし、被害拡大や二次被害に遭わないよう早めに駆除することをおすすめします。

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