天井裏の音の正体は?屋根裏に住み着く5つの動物・痕跡から見分ける方法

天井裏の音の正体は?屋根裏に住み着く5つの動物・痕跡から見分ける方法

 
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執筆・監修者
山中貴弘
ハクビシン駆除専門メディア「ハクビシン駆除プラス」を運営
害虫害獣の駆除歴13年。プロの視点から被害対策のアドバイスを、わかりやすくお伝えします。

天井裏から「コツコツ、ドタドタ、カサカサ」など動物のような物音が聞こえた。そんな体験をしたことがある方も結構多いのではないでしょうか。

野生動物にとって住宅の天井裏は、閉鎖空間で外敵の侵入を防ぐことができ、空調の効果で寒さからも守られるため、巣穴や子育ての好条件が揃っています。

とはいえ、そのまま放置しておくと屋根裏に動物が住み着き、糞尿などによる害獣被害が拡大してしまいます。そのような事態を避けるためにも一刻も早く住み着いている害獣を特定し、対策を練らなければなりません。

そこで、今回は屋根裏に住み着く動物の種類、痕跡から動物を見分ける方法、屋根裏への侵入経路について解説します。

この記事を読むことで、屋根裏動物の正体(ハクビシン・アライグマ・ネズミ・野良猫・コウモリ・イタチ)を特定することができるでしょう。

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天井裏の動物の正体を調べる

天井裏 動物

害獣の駆除は対象の動物によって効果的な方法が異なり、駆除を行うためには動物の特定が不可欠です。

ご家庭でできる調査方法としては、以下の二つが挙げられます。

  • 糞などの痕跡や被害の内容から動物を特定する
  • 赤外線カメラを購入・設置し、動物の姿を撮影する

順にご紹介していきます。

痕跡から動物の種類を特定する

害獣は、それぞれ種類によって異なる痕跡を残します。足跡の場合はその形状や大きさ、糞なら排便場所や内容物などで害獣の種類を大まかに絞ることができます。

各害獣の特徴は以下の通りです。

名称 足跡 糞の特徴 その他
ハクビシン ・5cm程度
・肉球は丸型で大きい。5本指
・ため糞
・植物や果物の残骸あり
通常外で糞は見られない
アライグマ ・7cm程度
・人間の手のような形。5本指
・ため糞
・未消化の種子や骨あり
道路脇など、目立つところにフンをすることも多い
ネズミ ・2~3cm程度
・指のあとがまだら模様のように見える
・小型の糞が家のあちこちにある 家中を移動して暮らすため痕跡が一箇所に固まらない
野良猫 ・三角形の肉球に4本指
・多指症が多く見られる
・肉食のため植物の残骸はなし 畑など、土や砂の上に糞が見られることが多い
コウモリ ・飛んで移動するため足跡の発見はほぼ不可能 ・小型のコロコロした糞 群を形成し、100頭単位で住み着く場合がある
イタチ ・3cm程度
・山型の肉球と5本指
・水分が多く匂いが強 肉食獣であるため積極的に狩りを行う

それぞれの動物について、詳細を解説していきます。

ハクビシン

ハクビシンは日本に生息するジャコウネコの仲間です。民家の屋根裏や床下に住み着き、主に果実や小動物をエサとしています。ハクビシに住み着かれた場合、こんな痕跡が残ります。

  • 天井裏からドタドタ・ガタガタと足音がする
  • 天井裏の断熱材(ビニール)をガサガサいじるような音がする
  • 雨漏りはしていないのに部屋や廊下から異臭がする
  • 建物の壁を動物が這っている感じがする
要注意
上記項目のうち、どれか一つでも該当する場合、すでにハクビシンが住み着いている可能性が高いです。

ため糞の習性があり、巣の中の一箇所に排便するため、特定の部屋のみ強い異臭がする、天井板が腐っていたりシミができたりしている場合は、ハクビシンによる被害の可能性が高いです。二次被害を防ぐためにも早めに駆除業者に相談してください。

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アライグマ

アライグマも民家に住み着いて被害を及ぼす害獣の一種です。アライグマはハクビシンと同じくため糞の習性があり、巣穴や食性もよく似ているため、フンや住処からハクビシンと判別すること難しいです。

アライグマとハクビシンの違いは、以下のようなものがあります。

  • ハクビシンと比べて体がずんぐりと大きく、がっちりしている。
  • 尻尾が太く縞模様がある
  • 人間の手のような形の足跡が残る
  • 顔にアイマスクのような黒い模様がある

足跡で特定できればそれが一番ですが、実際に姿を見るまでは判別できないことも多いです。
参考:農林水産省 | 対象動物の基礎知識

ネズミ

民家に住み着いたネズミは単独で行動していることは余りありません。家全体を住処にし、家族から成る群れで餌を探し回ります。

ネズミが家に住み着いている場合、こんな痕跡が残ります。

  • 室内の食べ物がかじられる
  • キッチンや物置など、様々なところにフンが落ちている
  • 壁や床などに、覚えのない黒い汚れが点々とついている

ハクビシンやアライグマの場合、室内に侵入して中を荒らすことはほぼありません。しかし、ネズミは室内を含め家中を移動して暮らしています。そのため食べ物がかじられる、ネズミの糞尿や体についた汚れが付着する、といったサインがあちこちに出ることとなります。

ネズミのこれらの痕跡はラットサインと呼ばれ、ネズミの侵入を早期発見するためのヒントとなります。

野良猫

野良猫が他の害獣と違うところは、彼らは肉食獣だということ。そのため野菜類や家庭菜園が食害されることがないのが特徴です。天井裏に猫が住んでいる場合、こんな現象が確認できます。

  • 近所でオス猫の鳴き声がする(赤ん坊の鳴き声のような声)
  • 生ゴミが荒らされているが、畑や家庭菜園は無事
  • 庭や畑に糞がある

こういった場合は野良猫の可能性が高いと思われます。

コウモリ

家屋に住み着くコウモリは、アブラコウモリ(イエコウモリ)と呼ばれる種類で、大きいもので頭から尻尾まで6cmほどの小型のコウモリです。屋根裏の害獣であり、主に糞害による被害が報告されています。

天井裏の害獣がコウモリであった場合、こんな特徴が現れます。

  • 天井裏からバサバサと羽音のようなものが聞こえる
  • 農作物には一切被害がない
  • 屋根裏からコロコロとした黒ごまのような糞が落ちてくる

アブラコウモリは昆虫食のため、野菜や生ごみは狙いません。糞が小型で食べ物に被害がない場合はコウモリを疑ってみると良いでしょう。

イタチ

イタチは野良猫と同じ肉食動物であり、積極的に狩りを行います。また糞は水分が多く、その匂いはかなり強烈なので、排泄したてのものを見つければ特定はしやすいでしょう。イタチが天井裏に住み着いた場合はこんな現象が起こります。

  • 敷地内に細長い糞がある
  • 屋外飼育の観賞魚やニワトリの数が減った
  • 農作物は荒らされていない

イタチが狙う獲物の中でも、特にニワトリは大好物です。また隙間を潜り抜けるのが得意で幅3cmほどあれば侵入が可能です。ニワトリ小屋がある場合はネットの設置など対策が必要でしょう。

赤外線カメラを設置する

赤外線カメラを設置すると、夜間や天井裏など、暗い場所での害獣の撮影が可能となります。ネット通販でも購入が可能で、低価格のものでおよそ7,000円程度から購入が可能です。

設置場所は足音の聞こえる天井裏の他、生ゴミ置き場や家庭菜園、キッチンなど、被害のある場所に目立たないよう設置しましょう。

天井裏の害獣はどこから侵入しているのか

屋根裏害獣

屋根裏の害獣対策をするに当たり、害獣の特定と並んで大切なのが侵入経路の特定です。どこから入ってくるかがわかれば、一度駆除をおこなった後の再発も防ぐことができます。

住宅を荒らす害獣は、家のどこから侵入してきているのでしょうか。

軒下

古い住宅の場合、軒下に隙間ができており、そこが侵入口にされてしまうケースがあります。アライグマやハクビシンなどの主な侵入経路が軒下になります。雨どいや庭木などを伝って屋根に登り、そこから隙間に入り込む、という侵入の仕方が見受けられます。

軒下からの侵入に対しては、追い出しをおこなった後に、パンチングメタルやモルタルなどを使って入り口を封鎖してしまうのが代表的な対策です。

配管

エアコンの配管や雨どい、下水管などはネズミが好んで利用する侵入経路の一つです。体が小さいため中に入り込むことが可能です。

もしもエアコンの配管がネズミにかじられている場合、ホームセンターでエアコンの配管用のスリーブが販売されています。修理に自信のある方は挑戦してみてください。数百円から購入可能です。

床下

古い木造の家や縁側のある家の場合、通気目的も兼ねて床下が空いている家もあるのではないでしょうか。

床下は害獣の入り口として利用されやすく、特にアライグマやハクビシンなどは好んで利用し、そのまま巣穴として利用してしまう場合もあります。フェンスやネットなどで囲んでしまうことで対策が可能です。

通気口

木造建築の場合、湿気を防ぎ木材が傷むのを回避するため、建物の基礎のコンクリート部分に通気口を開けています。

この通気口は、通常金網や鉄格子で封鎖されているものなのですが、家の経年劣化と共に外れたり、脆くなり害獣に破壊される原因となったりすることがあります。こちらもパンチングメタルやフェンスを再度取り付けることで封鎖できます。

屋根裏に住み着く動物の確認方法と注意点

様々な痕跡から屋根裏に住み着く動物を絞り込むことが可能ですが、やはり最終的には自分の目で犯人を確かめるのが最も確実です。とはいえ、屋根裏にどこから入るのかご存知でない方も多いでしょう。ここでは屋根裏の入り方と注意点をご紹介します。

屋根裏の入り方・開け方

屋根裏の確認を行うには、通常点検口を利用します。点検口は押入れの中やクローゼットなど、目立たない収納の天井に設置されていることが多いです。

屋根裏の点検口は、取っ手も何もなく開けられないように見えます。住宅メーカーによって点検口の形は違いますが、よくあるのは溝のある丸い金具がついているもの。この金具は、マイナスドライバーか硬貨を差し込んでひねると点検口が開きます。

その他にもボタンを押すと取っ手が跳ね上がってくるタイプなど、いくつか種類が存在します。

屋根裏に入るときの注意点

屋根裏は普段から人が立ち入る場所ではないため、ホコリがもうもうと舞っていることもあります。また害獣が住み着いている屋根裏は、強い匂いやダニ・ノニといった害虫の存在も懸念されます。

屋根裏に入る時は、必ず保護ゴーグルとマスクをつけ、汚れても良い服装で入りましょう。

また天井の板は薄いベニヤ板でできていることがあり、そのまま体重をかけて踏むと最悪の場合天井が抜けて大怪我をしてしまう恐れがあります。あまり奥へは立ち入らないようにし、懐中電灯で状況を確認する程度に留めましょう。

まとめ プロによる無料調査も可能

以上、屋根裏に住み着く動物の種類、痕跡から動物を見分ける方法、屋根裏への侵入経路についてご紹介しました。

害獣はその痕跡から特定が可能ですが、実際には普段見慣れていないと、どの害獣なのか断定は難しいかもしれません。また天井に点検口がない場合や、アレルギーがあり天井裏に入れない場合もあるでしょう。

そんなときは経験豊富な害獣駆除のプロに依頼し、害獣の種類と被害状況の調査を依頼することも可能です。良心的な駆除業者の場合、現場の確認と見積もりまでは無料で行ってくれます。

屋根裏の物音に対して自分で対策をとることが難しい場合は、業者に依頼することも選択肢の一つです。「自分で対策しても効果がない…被害を最小限にとどめたい…」という方は、早めに業者に相談して駆除・対策を行ってもらいましょう。

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